外を歩く人も随分減ってしまって、静かで寂しくなってしまった街にも、変わらず春は訪れますね。
こんなときでも、やっぱり桜は美しいです。
桜といえば、日本で最も代表的な桜であるソメイヨシノ、全部同じ遺伝子をもつクローンだって知っていましたか?
実はこのクローン、江戸時代に作られ始めたものなんです。
というのも、ソメイヨシノが誕生したとき、人々はその美しさに感動し、後世に残していくことに決めたそう。
そうして、接ぎ木によって、ソメイヨシノのクローンが日本全国でどんどん生み出されていったのです。
だからソメイヨシノは一斉に咲いて一斉に散るんです。
クローンだなんて知ってしまったらお花見の趣がなくなってしまう気もしますが……
それでも今私たちが美しいソメイヨシノを見ることができるのは、後世に残したいと思ってくれた先人たちのおかげ。
それが今こうやって確かに私たちに届いていると思うと、むしろより趣深いのかも知れません。