2025年12月18日
こんにちは。千里丘ゼミナール室長の上井です。
今回は目的が変わったことによって、行動が大きく変わった話です。
【ある科学者の場合】
若き日のアルベルトは、大学を卒業したあとも学界で職を得られず、
特許局の技師として働いていました。
当時の彼の目的は、決して「世界を変える理論を打ち立てること」ではありませんでした。
「生活の糧を得ること」
「安定した仕事を続けること」
そのため、大学に残るための研究業績づくりや、教授たちとの人脈づくりにはほとんど時間を割きませんでした。
代わりに彼が選んだ行動は、意外なものでした。
特許局での仕事を、あくまで「生活を支える手段」と割り切り、
余った時間と精神的余裕を、自分が本当に疑問に思う問題に注いだのです。
やがて彼の目的は、次第に変わっていきます。
「職を得るために評価される研究をすること」から
「自然の仕組みを、自分が納得できる形で理解すること」へ。
この目的の転換が、彼の行動を決定的に変えました。
・権威ある学会の流行テーマを追わなくなった
・他人に理解されるかどうかより、自分が腑に落ちるかを重視した
・論文を書く前に、徹底的に思考実験を繰り返した
その結果、1905年、彼は
・特殊相対性理論
・光量子仮説
・ブラウン運動の理論的説明
という、物理学の土台を揺るがす論文を次々と発表します。
この年は後に「奇跡の年」と呼ばれることになります。
アルベルトは後に、次のような趣旨の言葉を残しています。
「私には特別な才能はない。
ただ、情熱的に好奇心を持ち続けただけだ」
これは、
評価や地位を目的にするのをやめ、
理解そのものを目的にしたことで生まれた行動
を象徴する言葉です。
このエピソードは、目的が「外から与えられる成功」から
「内側から湧き出る問い」へ変わったとき、
人の行動と成果は根本から変わることを教えてくれます。
今年、これに近いことがある生徒さんの中でおきました。
その結果、今までなんとなく勉強していたものが
「意図を持って勉強する」ようになり、
成績は飛躍的に向上しました。
過去の自分に対して憤りを感じている言葉が
口から漏れていましたが、同じように、この先の自分が
今の自分を褒めてくれる、感謝してくれると思います。
希望を持ってこの先を歩んでくれればと思います。
千里丘ゼミナール
上井 大資
お子様の学習状況をヒアリングしながら、ご説明します。
ご不明な点や、気になるところもお気軽にご相談ください。
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